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各番組の上演予定時間   

三日後に迫ってまいりした 第23回 菊水会。
各番組の上演予定時間を知りたい方は こちら まで。

清元「色彩間苅豆」は 13時42分の予定です。
あくまで予定ですので、
お早めにお席におつきくださいませ。
よろしくお願い致します。

画像が荒くて見づらいかもしれません。
お許しのほど。


# by mam-ori | 2015-11-26 22:13 | 23-菊水会

本番前、最後のお稽古。   

4日後に菊水会本番を控え、
今日は北文化小劇場にて
最後の稽古でした。
「かさね」から始まり9曲ほど。
途中 師匠のお誕生祝いの時間あり、
歌って、ケーキをいただいて、、
と 本番差し迫っていながらも
和やかな一日でした。
自身の稽古の後は この特等席で、
お稽古を拝見していました。

地合わせまでの緊張感から
少し解き放たれて、
皆さん、
よいお顔をされていました。

本番前、最後のお稽古。_c0064209_18250571.jpg

# by mam-ori | 2015-11-25 18:08 | 23-菊水会

菊水会のプログラム   

数日前、
「これやっといてね」
と 師匠から渡された
三角柱の包み。
中身は 劇場ロビーに置く
プログラムの案内で、
数年前に私が作ったもの。

ハイ、と言って受け取り
帰ってきたものの、
特に破損しているでもなく
何をやっておけばよいのか
全く分からない (^^;

確認するまでもなく
何かの勘違いだろうと判断し、
この際だからと
一面のみだった案内文を、
どちらからでも見えるよう
三面にしてみました。
マイナーチェンジ?!
如何でしょう(笑)
菊水会のプログラム_c0064209_21032907.jpg


プログラムは無料です。
担当しました作品解説や、
出演者の顔写真が載っています。
遠慮なくお持ちくださいね。

そうそう、
プログラムの最終ページに
スタッフの皆様の
お名前がありますけれど、
2年前の前回より、
ここに 二つ変化があること、
お気づきになられた方は
おいででしょうか。


小道具 作製
河野行男、加藤明

総責任者
西川京志郎


以前より、
小道具の持ち込みは有りましたが、
最近は 殆ど
菊次郎印 の物になっています(笑)
手先の器用な師匠は
衣裳のみならず、
小道具も作ってしまわれますが、
その片腕となっているのが
現役で一番古いお弟子の
河野さんです!
お名前が載るようになり、
私もスッゴク嬉しいです(^^)

もうひとつのお名前は、、
ええ、あの方です(笑)
このように書いてあるので、
私も誰、とは
言わないことにします(笑)

お二人の合作、
例えばこんな感じです。

菊水会のプログラム_c0064209_21033140.jpg


そして 若師匠、
そういうお立場に
なられたんですね。。
雑務担当、
これからも手足となって
働かせていただきます。
ヨロシクデス。







# by mam-ori | 2015-11-24 20:17 | 23-菊水会

「かさね」が面白くなる話 ~その10 (最終回)   

上演時間が50分近くもある舞台、
どうすれば お客様を飽きさせず
楽しませることができるか、
そして、自分の技術不足を補うには・・・
そんな思いから書き始めたシリーズですが、
とりあえず今日で筆をおくことにします。
筆じゃないだろっ、
と突っ込まないでくださいね(笑)

前回、あらすじについてまとめましたが、
ここに至るまで、ポイントとなりそうなことを
幾らか掘り下げてお話してきましたので、
お読み頂いた皆様には諸々理解したうえ
ご鑑賞頂けるのではないかと思っています。
あとは 私の力量次第、ということですが (^^;

今さら ジタバタしても始まりませんけれど、
それでも なんとかクリアしたい課題が
一つだけ残っていますので、
悔いのないよう 今から粘ってみるつもりです。

… ということで、今日はサラッと。
本番で使用する小道具をご覧頂くことにします。

以前お話した 筥迫(はこせこ)と鏡
「かさね」が面白くなる話 ~その10 (最終回)_c0064209_11021467.jpg
師匠のお道具箱の中には
紫ベースのものもありましたが、
こちらを使わせて頂きます。
お揃いの図柄、師匠の手作りですね。

そして 帛紗
「かさね」が面白くなる話 ~その10 (最終回)_c0064209_11191861.jpg
茶道で使うものと異なり大きいです。
踊る時の道具にしていますが、
このように広げることはありません。
勿体ないな~ とも思いますが、
そこがこの世界の、
こだわりの美学なのでしょうね。
そしてこれは、
師匠が累をお演りになった時に作られた物。
菊次郎パワーを頂けるでしょうか(笑)


本当に、「かさね」は、
全てが大掛かりな舞台です。
このようなモノに出会うことは、
おそらく この先ないと思われます。
体力、気力、財力、人力、、、
全てが揃わねばできませんからね。
そういう点からも 今回の舞台には、
特別な思い入れがあります。
劇場にお運び頂けますことに、
心から 心から 感謝致します。


これにて面白くなるシリーズ終了しますが、
菊水会関連記事は続きます。
この後も お付き合い宜しくお願い致します。







# by mam-ori | 2015-11-22 11:47 | 23-菊水会

「かさね」が面白くなる話 ~その9   

「色彩間苅豆(いろもようちょっとかりまめ)」
通称「 かさね」は、清元の舞踊劇で、
初演は 1823(文政6)年 森田座。
鶴屋南北の作品
「松懸松成田利剣(けさかけまつなりたのりけん)」
の一場面として上演されました。
これは、祐天上人(ゆうてんしょうにん)が
累という女性の怨霊を成仏得脱させたという伝説を
歌舞伎化したものですが、
今日は この伝説について探ってみたいと思います。

そこで、このお話の筋書きを
改めて 整理してみることにします。
清元「かさね」では、
助と菊の娘が累で与右衛門は菊と密通した男。
そして 密通の事実を知った助は
与右衛門の手にかかり命を落としてしまいます。
数年後、当時 乳飲み子だった累は、
そうとは知らず 与右衛門と出会います。
恋仲となった二人、累は子を宿しました。
しかしながら、
助の怨念によりその姿が醜く変貌した累を
またも与右衛門が襲います。
そして累の魂魄(こんぱく)が、
逃げて行く与右衛門を引き戻し
清元「かさね」の物語は幕となります。

南北の作品としては 続きがありまして、
その後 与右衛門は花嫁を迎えます。
すると累の亡霊が花嫁にとりつき
与右衛門の母を殺してしまいますが、
祐天上人に諭され解脱して消え去ります。
そして、、、
と もう少し話は続くのですが、
今日のテーマには直接関係ないので
ここまでにして 話を戻しましょう。

作品としての筋書きは
今 お話ししたようなことですが、
伝説としては 少し異なっているようで、
「めぐろ観光まちづくり協会」のHP
簡潔にまとめられていましたので、
ここに そのまま転記させて頂きます。

★ 累(かさね)物語 ★★★★★★★★★★
下総の羽生村に
累(かさね)という娘が住んでいました。
累は与右衛門という旅の男を婿に
迎えますが、財産だけが目当ての彼は
累を川に突き落として殺してしまいます。
その後、与右衛門は新しい妻をめとり、
菊という娘が生まれました。
ところが、累の怨霊が菊に乗り移り
狂乱してしまいます。
そこへ祐天上人が現れ、
一心不乱に念仏を唱えると、
さしもの累の怨霊も鎮まり、
菊はもとの娘に戻りました…。
この話は後に四代目鶴屋南北により
「累ケ淵」という歌舞伎となり、
三遊亭圓朝により「真景累ケ淵」として
世に広まりました。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

かさね伝説は、正に江戸の怪談の源流であり、
歌舞伎や浄瑠璃、講釈、小説、落語など
さまざまなジャンルに取り上げられたようです。


今年の菊水会関連記事、つまり このブログの
<カテゴリ 23-菊水会> の始まりは、
「祐天寺へ」という記事ですが、
祐天寺は 江戸中期に祐天上人が開山し
高弟の祐海上人が創建したお寺で、
東京都目黒区にあります。
ここには「かさね塚」なるものがあって、
舞台で かさね の芸能を演じる前には
参拝する習わしがあります。
かさね伝説あればこその習わしですね。

私も稽古に入る前に参拝してきました。
そして その時 受けてきた
お守りを身につけ稽古に励み、
迫り来る舞台にのぞみます。
こうしたことからも、
「かさね」は大曲 というだけではない
特別な緊張感のある舞台です。

累と共に舞台に立ち力を授けて貰えれば…
なんて言ったら、
お客さん、帰ってしまうでしょうかね (笑)

「かさね」が面白くなる話 ~その9_c0064209_18024412.jpg


# by mam-ori | 2015-11-22 00:48 | 23-菊水会