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「かさね」が面白くなる話 ~その3   

日本舞踊と言えば、
<綺麗なベベ着て
しとやかに踊るもの>
そう思っておいでのお客様には、
「色彩間苅豆 ~かさね~」
という演目は、
かなり衝撃的なものかも
しれません。

いわゆる<怨霊もの>である
「かさね」には、
ナント!!!
鎌の刺さった ドクロと卒塔婆
出てくるのですから。

「かさね」が面白くなる話 ~その3_c0064209_01281526.jpg

与右衛門と累の元に流れついた
この二つの不気味なモノ。
卒塔婆に記された名を見て
それを思わず折ってしまう与右衛門。

何故???
それは、 自分が かつて密通した女の
夫の名がそこにあったからです。

「俗名 助(すけ)」

二人の密通のことを知った
助と与右衛門は
当然のことながら揉めまして、
結局、助は彼の手にかかり
命を落としてしまいました。
女房・菊(きく)はと言いますと、
与右衛門と逃げる道中で
病にかかり息絶えたようです。

そして更に更に 胸が痛むのは、
累が助と菊の娘だった…
と いうことで。
勿論、そんな関わりを知らず
二人は恋仲になったのですが。

この忌まわしい出来事のため
助の怨霊が娘に乗り移り、
累の足と顔が傷を負った姿に
変わってしまうのです。

この後、
過去の事実が明らかになって
いくわけですが、
これ以上は 話しませんよ(笑)
この続きは どうぞ 舞台で!
お楽しみくださいませ。

それにしても、
可哀想すぎますよね、累ちゃん…


by mam-ori | 2015-10-30 02:04 | 23-菊水会

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